光ファイバの製造工程
光ファイバの製造工程は大きく2つに分かれます。
1つは製品の母材となるガラス体(プリフォーム)を製造する母材合成工程で、もう1つは母材を繊維状に引き伸ばして表面加工(保護被覆)を施すファイバ化加工です。
これらの工程では設備のほとんどが自動化されており、各工程間は製造情報管理システムと搬入システムによって結ばれ、製品の流れや品質が管理されています。



光ファイバに求められる重要な品質の1つは、光の伝送損失が小さいことです。
製造プロセスで不純物が紛れ込むと、光を吸収して伝送損失を増加させてしまいます。
そこで、工場内をクリーン室とし、不純物の少ない原材料の使用や製造プロセスの高純度維持管理により、光ファイバ内に残留する不純物を徹底的に低減しています。
ひとつの重要な品質条件の1つとして引張強度があります。
光ファイバは本来、ピアノ線よりも高い張力に耐えますが、ガラス製なので表面に傷がつくと容易に破断してしまいます。
そのため、ファイバの表面に保護被覆を施し強化しています。
また、保護被覆を行うためにプリフォームやファイバの表面を清浄に保つ工夫がされています。

製造工程図

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高品質光ファイバの量産製造技術である「VAD法(気相軸付法)」がIEEEマイルストーンに認定(2015年5月)

「IEEEマイルストーン」とは、IEEE(アイ・トリプル・イー:世界190か国以上から42万人を超える会員を持つ世界最大の電気・電子工学の専門家組織)により、画期的な技術革新の中で、開発から25年以上にわたり国際的に高い評価を受けてきた技術革新の歴史的業績を称える表彰制度として1983年に設立されたものです。
過去の受賞例では、19世紀における電話やエジソン研究所、20世紀では、テレビ、コンピュータ、インターネットなど情報通信を支える技術が認定されています。日本では、東海道新幹線、黒部川第四発電所など39件(2021年3月現在)が受賞。